09 換気設備計画
目的
要求性能に合った高効率な換気方式を選び、設計を工夫します。
効果
換気エネルギーを 30〜60% 程度削減できます。
省エネ手法
次の4つがあります。
手法1 ダクト式換気システムの適正化手法
ダクト式換気システムのダクトの径や配置に配慮し、圧力損失の低減化をはかる手法です。
ポイント
ダクト長さと曲りを減らすことなどにより、風量の低い機種を採用でき、消費電力を削減できます。

図a ダクト配置計画A

図b ダクト配置計画B
(Aのダクト長、曲りを減らした例)
表 ダクト配置の違いによる消費電力の比較
| ダクト配置 | 換気機種 | 風量[m2/h] | 電力[W] | 電力比[%] | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 主ダクト | 枝ダクト | |||||
| ダクト配置A | 10m+ 曲り×4ケ所 |
10m+ 曲り×4ケ所 |
機種A(大風量) | 99 | 67.9 | 100 |
| ダクト配置B | 4m | 5m+ 曲り×2ケ所 |
機種B(中風量) | 101 | 48.7 | 71.7 |
手法2 高効率機器の導入手法
高効率なモーターやファンを導入する手法です。
ポイント
DC仕様(直流)のモーターは、AC仕様(交流)のモーターと比較して1/4〜3/4の消費電力となります。

図a ダクト式熱交換器の消費電力

図b 天井埋め込み型換気扇の消費電力
手法3 ハイブリット換気システムの採用手法
室内と屋外の温度差を利用したハイブリット換気システムを採用する手法です。2階建て以上の住宅が対象となります。
ポイント
室内外の温度差が大きい冬期などに、給排気口や外壁等の隙間を通じて自然換気を行います。
室内外の温度差が小さいときには、機械換気設備を利用します。
室内外の温度差が小さいときには、機械換気設備を利用します。

図 ハイブリッド換気システムのしくみ
手法4 換気方式の簡略化手法
第三種ダクト式換気方式(居室機械排気)を採用する手法です。
ポイント
排気のみに送風機を使用するため、給気のためのエネルギーが不要となります。

図 第三種ダクト式換気システムのしくみ
効果の達成方法の例
3段階のレベルで換気エネルギー削減の効果が見込まれます。
レベル0
通常の第一種ダクト式換気方式
→ 削減効果 なし
レベル1
ダクト式換気システムの適正化手法または換気方式の簡略化手法を採用(手法1または手法4)
→ 30%程度 削減
レベル2
ダクト式換気システムの適正化手法と高効率機器の導入手法を採用(手法1+手法2)
→ 40%程度 削減
レベル3
すべての手法を採用(手法1+手法2+手法3+手法4)
→ 60%程度 削減
トピックス
パイプファンの汚れについて
換気扇やフィルターに汚れが付着すると、換気量の低下を招き、エネルギーが無駄に消費されることになります。メンテナンスが必要なことを住まい手に伝えることが大切です。

ファンの正面

パイプの内部
図 一般家庭の便所で2年間使用したパイプファンの汚れ(フィルターなしの機種)
