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既存住宅の省エネ改修ガイドラインとは

ガイドラインの目的

背景と目的

日本は、低炭素社会に向けた中期目標として、2020年までに二酸化炭素排出量を1990年比で25%削減することを掲げています。この目標を達成するためには、住宅・建築分野において、より一層の省エネ省CO2の推進が不可欠です。また、健康増進や快適性といった住宅の質の向上も求められ、省エネ省CO2化と併せて二つの課題を同時に解決する合理的な建築技術の確立と普及が求められています。

一次エネルギー消費割合

図1:一次エネルギー消費割合(2000年の一般的な住宅の例)

一般的な住宅では給湯と家電がそれぞれ約1/3を占めており、次いでエアコンの使用量が大きくなっています。これら比較的使用割合の大きい部分の省エネを図ることは、効果的といえるでしょう。

こうした状況の中で、約4,700万戸にのぼる既存住宅のうち約70%(約3,300万戸)は、平成4年以前に建てられた省エネルギー性能の低い住宅であると言われています。既存住宅の性能向上が、大変重要な課題であるにも関わらず、その取組みはあまり進んでいない現状があります。

その主な理由は、

  • 性能向上は、新築住宅で対応することと考える住宅生産者が多く、改修では修繕や使い勝手の向上などが中心
  • 設計者や施工者向けの省エネルギー改修に関する技術情報の不足
    ⇒ 特に断熱改修についての実践的な技術情報や改修効果に関する情報不足
  • 居住者に対して費用対効果を的確に提示することが困難
    ⇒ 断熱性・気密性の向上による温熱環境の改善効果は、明確な数値になりにくい分、居住者の理解を得にくい
  • 居住者まで届く省エネルギー改修に関する情報が少ない
改修現場の状況

図2:改修現場の状況

そこで『既存住宅の省エネ改修ガイドライン』(以下、ガイドライン)では、設計事務所や工務店などの住宅生産の現場に直接携わる実務者の方々を対象とし、既存住宅を断熱改修するための実用的な技術情報を提供することが目的です。

省エネルギー改修の概要

省エネルギー改修の目標は、既存住宅における「居住時のエネルギー消費の削減」と「心地よい室内環境の形成」を両立させることです。
そのためには、建築外皮などの改修による断熱性等の向上や自然エネルギーを活用するための「建築的手法」と、高効率の設備機器導入による「設備的手法」を適切に組み合わせることが必要です。
また、新築と異なり改修の場合は、既に住宅が使用されてかなりの年月がたっている場合も多いため、現在の状況を把握するための事前の調査とその結果を踏まえた判断(事前診断)が非常に重要な要素になります。

ガイドラインのねらい

ガイドライン表紙
  • 汎用性が高く実用化し易い技術を中心に、具体的な設計・施工方法をできるだけ実態に即してわかりやすく説明すること
  • 各技術を用いた場合の温熱環境の改善効果や、改修に掛かる費用、光熱費の削減効果などの経済性にも触れ、居住者へ情報提供するための手掛かりを示すこと
  • 住宅の省エネルギー化には躯体の断熱・気密改修だけではなく、自然エネルギーの活用や設備機器の更新に関する改修も効果的であるため、附録にその概略を掲載し情報提供を行うこと

対象とする住宅

  • 主として比較的温暖な地域(省エネ基準のⅣ地域)の一戸建の木造住宅